香港商標

香港の商標出願制度を商標のプロが解説【登録までの流れは?費用は?】

「香港で商標登録したいのだけど、出願から登録までの流れを知りたい。

日本の商標登録制度とどう違うのだろうか。

あと、商標登録と更新にかかる費用も知りたい。」

こうした疑問に答えます。

香港の商標制度は、日本の商標制度とは大きく異なります。

結論から言うと、大きな相違点は以下の3つです。

ポイント

①登録査定の前に出願公告期間(異議申し立て期間)がある点

②シリーズ商標制度がある点

③ヒアリング面接制度がある点

④登録納付料は不要である点(ただし、出願費用が高い)

香港の商標出願から更新までにかかる特許庁費用は以下のとおり。

1区分 2区分 3区分
香港特許庁出願費用(出願時に払う費用) 2,000香港ドル (約27,000円) 4,000香港ドル (約54,000円) 6,000香港ドル (約81,000円)
香港特許庁登録費用(登録時に払う費用) 無料 無料 無料
香港特許庁更新費用(更新時に払う費用) 2,670台湾ドル (約36,100円) 5,340台湾ドル (約72,300円) 8,010台湾ドル (約108,400円)

以下では、出願から登録までの流れ、日本の商標制度との相違点、費用についてさらに深堀していきます。

本内容の構成

1.香港の商標の出願から登録までの流れを解説

2.香港の商標の出願制度と日本の商標の出願制度の相違点は2つ

3.香港の商標の出願から登録・更新までにかかる費用を解説

4.香港の商標出願制度のまとめ

1.香港の商標の出願から登録までの流れを解説

香港の商標出願から登録までに5つのステップがあります。

①出願

②方式審査

③実体審査

④出願公告

⑤登録公告・登録証発行

順番に解説していきます。

①出願

出願書類(願書)に記載の事項は以下のとおり。

  • 出願人の氏名と住所
  • 登録したい商標
  • 指定商品(役務)とその区分

原則日本で記載すべき内容と相違はありません。

書類は中国語か英語のいずれかで記載する必要があります。

登録できる商標は以下のとおり。

  • 記号、文字、図形、音、におい、立体的形状、ホログラム・動作または色彩商標

「におい」についても香港では商標登録できる点が日本とは異なります。

②方式審査

方式審査は、出願書類に形式的な不備がないかの審査です。

不備がある場合、香港特許庁から修正の指令が通知されます。

方式審査について、日本の場合と原則大きな相違点はありません。

③実体審査

実体審査は、先願商標と同一・類似であるかといった類否判断など日本と同様の不登録理由があるかどうかの審査です。

不登録理由がある場合、拒絶理由が通知され、指定された期間に出願人は意見書を提出することができます。

実体審査について、日本の場合と原則大きな相違点はありません。

④出願公告

実体審査で不登録理由がないと判断された場合、出願公告されます。

出願公告の期間は3か月であり、この期間に第3者が商標の異議申し立てをすることができます。

これに対し、日本では不登録理由がないと判断された場合、登録公告がされ、所定の登録納付料を支払うことにより、登録証が発行されます。

このように、香港の場合は登録公告がされる前に出願公告があり、日本と異なる点に注意してください。(異議申した期間も異なります)

あなたが、相手方の商標の登録を阻止したい場合もまた、この出願公告の期間でないと阻止が難しいため注意してください。

⑤登録公告・登録証発行

出願公告の間に異議申し立てがされなかった場合、あるいは異議申し立てが認められなかった場合、登録公告がされ、登録証が発行されます。

登録公告がされると、登録証が発行されます。(登録納付料は不要です。)

商標権の存続期間は日本同様10年間であり、更新により存続させることができます。

以上をまとめると、出願から登録までの流れでは、実体審査の後に出願公告があることが大きなポイントとなります。

では、続いて制度について日本の商標制度と対比しながら解説していきます。

2.香港の商標の出願制度と日本の商標の出願制度の相違点は3つ

  相違点は以下の4つです。

ポイント

①登録査定の前に出願公告期間(異議申し立て期間)がある点(解説済み)

②シリーズ商標制度がある点

③ヒアリング面接制度がある点

④登録納付料は不要である点(ただし、出願費用が高い)(解説済み)

以下では、シリーズ商標制度とヒアリング面接制度について解説していきます。

シリーズ商標制度がある点

香港では、シリーズ商標制度を採用していることにも注意してください。

シリーズ商標制度におけるシリーズ商標というのは、互いに本質的な部分が類似しており、識別性のないもののみ相違しているものでして、シリーズ商標を1つの手続きで出願することができます。

シリーズ商標の例としては、例えば色のみ異なる色違い商標などが挙げられます。

ただし、シリーズ商標の数は制限されており、4以下であることに注意してください。

 香港では、商標制度について中国制度の流れに沿っているというよりもむしろ英国法の流れに沿っているものでして、このようなシリーズ商標制度は、英国・インド・シンガポールなどにも存在しています。

ヒアリング面接制度がある点

 香港では実体審査で拒絶理由が通知された場合、意見書だけでなく審査官と面談・ヒアリングの機会もあります。

ヒアリング面接制度を利用した場合、審査官と面談し、証拠などを提出することにより、登録できるか否か判断されます。

ヒアリング面接制度があることを知っておくと、対策もたてやすいでしょう

3.香港の商標の出願から登録・更新までにかかる費用を解説

台湾の商標の出願から登録・更新までにかかる費用を解説

1区分 2区分 3区分
香港特許庁出願費用(出願時に払う費用) 2,000香港ドル (約27,000円) 4,000香港ドル (約54,000円) 6,000香港ドル (約81,000円)
香港特許庁登録費用(登録時に払う費用) 無料 無料 無料
香港特許庁更新費用(更新時に払う費用) 2,670台湾ドル (約36,100円) 5,340台湾ドル (約72,300円) 8,010台湾ドル (約108,400円)

出願から登録・更新までにかかる特許庁費用は以下のとおり。

1区分あたり、出願から登録までに27,000円ほど、更新に36,000円ほどかかります。

一方、日本の場合、1区分あたり、出願から登録までに30,200円かかり、更新に38,800円かかりますので、日本と比べると香港の方が特許庁費用は高くなります。

4.香港の商標出願制度のまとめ

以上をまとめます。

ポイント

①登録査定の前に出願公告期間(異議申し立て期間)がある点(解説済み)

②シリーズ商標制度がある点

③ヒアリング面接制度がある点

④登録納付料は不要である点(ただし、出願費用が高い)(解説済み)

香港の商標出願から更新までにかかる特許庁費用は以下のとおり。

1区分 2区分 3区分
香港特許庁出願費用(出願時に払う費用) 2,000香港ドル (約27,000円) 4,000香港ドル (約54,000円) 6,000香港ドル (約81,000円)
香港特許庁登録費用(登録時に払う費用) 無料 無料 無料
香港特許庁更新費用(更新時に払う費用) 2,670台湾ドル (約36,100円) 5,340台湾ドル (約72,300円) 8,010台湾ドル (約108,400円)

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